パナソニックが主催する『スポーツ×マンガの特別企画展』に参加してきたので、そのレビューとなります。
場所は「パナソニックセンター東京」。
最寄り駅はコミケなどの会場としてお馴染みのビッグサイトへ行く国際展示場駅。
ビッグサイトに行く道中右手に見えるパナソニックの看板が目印となります。
さて、早速中へ入ってみます(`・ω・´)ゞ
展示コーナー
スポーツマンガの歴史と日本社会の移り変わり
スポーツマンガの年表が展示されており、この年代はこういったスポーツものが多いなーや、このあたりから社会もこう変わったといったことが一覧で見れます。
1960年頃は「野球マンガ」が主流で、「スポーツマンガ」といえば「野球マンガ」といえるほど他に無かったようです。
(『ドカベン』『巨人の星』など)
しかし、時代の移り変わりで1980年代に西洋系の「サッカーマンガ」や「テニスマンガ」が登場し、人気に火が付き始めます。
(『キャプテン翼』や『エースをねらえ!』など)
さらに2000年代に突入すると、社会においても価値観の多様化が加速してきました。
そうなるとスポーツマンガ界でも「体操マンガ」や「ダンスマンガ」といったこれまで競技としてあってもマンガのテーマとして扱われてこなかったものも登場します。
こうして「スポーツマンガ」の多様化も進み、多くの人に受け入れられてきたという見方は、まとまった年表を見て非常に面白いなと感じました🤔
ガンバ! Fly high(1) ガンバ! Fly high (少年サンデーコミックス)
- 作者: 菊田洋之,森末慎二
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/02/27
- メディア: Kindle版
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スポーツマンガのトレーニング擬似体験
スポーツマンガではよくある特訓の名シーンを集めたコーナーです。
『弱虫ペダル』でインターハイのメンバーを決める際に行われた1000km走破や、『はじめの一歩』の木の葉掴みなどが現実で擬似的に体験できるようになってました。
実際に下記の画像のように自転車に乗れるようになっていて、漕げば漕ぐだけ目の前のメーターが走行距離や1000km達成までにかかる日数予測などを見ることができます。
ということで、早速私も挑戦してきました!!
5分ほど漕いで1km走破してきて限界...笑。
1000km走破するためには、少なくとも1日は漕ぎ続けないと無理そうなので諦めました笑。(;^_^A
弱虫ペダル 1【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)
- 作者: 渡辺航
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2019/09/07
- メディア: Kindle版
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スポーツマンガで登場する必殺技
スポーツマンガは、多くのチーム同士が戦うことになるので、表現の幅を持たせないと冗長になって、緊張感を読者に与えることができなくなってしまう問題があります。
昔は主人公と天敵(ライバル)に焦点を当て、主人公の成長だけをピックアップして魅せていましたが、時代の変遷と共にキャラクターも増えてきました。
そんな作品内のキャラクターを魅力的にするために必要なのは、必殺技の存在です。
主要となる各キャラ一人一人に必殺技を用意し、作中で派手な演出を作る。
そうすると「おお!」となりますよね。
リアルでは考えられないオーラの放出や、アクロバティックな動きは見ていて読者を飽きさせません(∩´∀`)∩
今のスポーツマンガの王道ともなったこの魅せ方を体現した作品と、その必殺技をイメージできるようにしたコーナー。
- 『テニスの王子様』の「無我の境地」
- 『キャプテン翼』の「スカイラブハリケーン」
などがありました。
確かにスポーツマンガは、リアルなスポーツを題材としながら、キャラクターに個性を持たせることの難しさがあるでしょう。
そういう意味でも、必殺技は大事なんですね。
たまに「こんなのスポーツじゃないじゃん」という意見が出たりしますが、「スポーツ」でありながらも「マンガ」だからこそ過度な表現をする必要もあるのだと思います。
作者の苦悩や葛藤も含めて、「作者は、この必殺技をどういう意図で考えたんだろうなぁ」と頭の片隅で意識しながら読み直してみると面白いかもしれませんね^^
新テニスの王子様【期間限定無料】 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 許斐剛
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/09/10
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プロのスポーツ選手とマンガの繋がり
スポーツマンガの影響を受けたというプロのスポーツ選手も少なからずいると思いますが、それを紹介してくれるコーナー。
例えば
など。
スポーツとは関係ありませんが、私も『バクマン』という作品に出会い、マンガ家を志した時がありました。
バクマン。 カラー版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 大場つぐみ,小畑健
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/01/04
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やはりマンガというコンテンツは、どんな読者に対しても「感動」と「影響」を与えるだけのパワーを持っていることを、改めこのコーナーで知ることができた気がします。
マンガとスポーツの精神的価値
昔はスポーツマンガといえば「スポ根」ものが主流だったのが、価値観の多様化に伴い、スポ根の考え自体が変わってきています。
真のスポーツ選手になるためには、精神面での成長は必要不可欠であり、敗北と挫折を味わってこそ成長する、という考えは昔から今となっても変わらずあるようです。
その経験を経てどうすれば勝てるかを考えると、自然と自身のアイデンティティが新たに生まれ、強さが形成されていくのだと。
そんな成長するうえで欠かせない「精神論」を含む「スポーツマンガ」の名シーン・名言を集めたコーナーがこちらです。
例えば
- 『キャプテン翼』:「サッカーは強い者が勝つんじゃない。勝った者が強いんだ」
- 『黒子のバスケ』:「きっとチャンスってのは誰にでも来る。努力してる奴、努力してない奴、どんな奴でも。けどそれを掴むのはやっぱ努力してる奴であるべきだと思う」
- 『弱虫ペダル』:「小さいことを積み重ねる力は才能じゃありませんか?」
などがありました。
どれも時代にハマった深さがあり、感銘を受けました(*´ω`*)
スポーツマンガでは、その成長過程を「試合」という枠組みで与え、主人公の頑張る姿を見て読者も共に成長を感じることができる喜びを表現するところに「スポーツマンガ」の神髄があり、最も素晴らしい部分だと私は思います。
パラリンピックとマンガ・アニメ
2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されますが、それに伴ってマンガ界でもパラリンピックをPRする動きがあるようです。
様々なマンガ家が、パラリンピックの理解促進や魅力の発信に協力するプロジェクトの一部が本コーナーにて紹介されていました。
例えば
など。
誰でも入り口として入りやすいマンガが読者に求めるハードルを下げ、実際のリアルスポーツへの関心・興味を抱きます。
パラリンピックへの理解や興味がそこまで高くない現状を、マンガによって打開していこうとする考えには脱帽しました(`・ω・´)
確かに今回の企画展によって、少なくとも私はパラリンピックへの関心も以前より上がりました。
感想とまとめ
スポーツとマンガの祭典ということで参加しましたが、現実とリンクする部分も多く、見ていて考えさせられることも多々あり、とても楽しめました(∩´∀`)∩
「スポーツマンガ」が好きな人は、非常に楽しめる企画盛りだくさんなので、お時間あれば行ってみてはどうでしょうか??
展示コーナー以外にも座って休んだり、マンガの吹き出しで遊ぶ場所もあって、オタクには心地よい空間でございました!!
パナソニック様ありがとうございます🙇♂️🙇♀️
期間としては、~9/29(日)までとなっているので行くことを検討されている人はご注意くださいませ(・ω・)ノ