健全な魂を育み損ねた非健全なオタクブログ

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『虚構推理』の感想とタイトルに込められた意味

タイトルから気になっていたため、読もうと思っていたものの、読む時間がなかった『虚構推理』のマンガ1巻を読みました。時期は未定ですが、アニメ化も決まっています。
そして、『虚構推理』とはいったいなんなのか。1巻を読んで少しタイトルの意図がわかったので、感想などを書きます。

ストーリー

人間と人間でないものが共存できるように「知恵の神」になった少女が、現実世界の平和を守る物語。本当にこれだけなのか謎ですが、マンガ1巻を読む限りはそういうストーリーだと思います。
知恵の神とは、古事記に「クエビコ」という神がおり、その特徴は「一本足で、歩くことはできないが、世のことをよく知る知恵の神」と言われているらしい。また、「片方の目を傷つけて人と神を繋ぐものとして祀り上げる」といった伝承もあることから、この「知恵の神」が人と人でないもの(=神)を繋ぐ存在として描きたいことは伝わりました。

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©虚構推理 城平京/片瀬茶柴

登場人物

岩永琴子

11歳のころ、攫われた彼女は左足を切断され右目をくり抜かれるという悲惨な経験をした少女。
しかし、それをきっかけに妖怪から『知恵の神』として扱われることになり、妖怪たちに頼られる存在になります。『人間のようで人間でない存在』として世界の平穏を守る、人間と人間でないものを正しい形で繋ぐことができるように生活している様子。
後述する九朗に一目惚れをした彼女は、同じく後述の紗季と別れた彼に、アプローチを始めます。それは、お互いが『人間のようで人間でない存在』だからこそ何か感じるものがあったのか。それとも純粋な女の子の一目惚れなのかは不明。今は、九朗と一緒にいることによって、自身の活動がしやすくなると言っているので、打算的な部分で近づいている感が強いですが。

桜川九朗

見た目は素朴な普通の好青年。しかし、その正体は妖怪を2種類食べた人間ではない存在。 食べたうちの一つは人魚で、傷や火傷をおっても、すぐに治癒する身体を持っています。(凄く欲しい..
そんな人間ではない自分に苦悩しながら過ごす彼の正体もまだよくわかりません。そもそも、人間と妖怪の中間のような存在とされている琴子と九朗のどちらも何者なのかわかりません。琴子はそうなった経緯は触れられましたが、九朗はまだ話の中で出てきていません。今後の物語の重要なキーポイントになると思われます。

弓原紗季

警察の交通課で働く九朗の元彼女。
しかし、元カノという枠には終わらなそうな彼女。1巻では、九朗の自称今カノの琴子と妖怪事件「鋼人七瀬」で出会います。警察という職業柄、今後も関わることが増えそう。私は紗季さんの見た目好きなので、どんどん出してほしいです笑。

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©虚構推理 城平京/片瀬茶柴

『虚構推理』というタイトルの意味

岩永琴子の誘拐犯はまだ捕まってません。しかし、その犯人を捕まえることを考えてるわけではなさそうで、物語の主題は違うところにありそうです。
『知恵の神』という通称が今後どういった意味を持つのか次第ではありますが、人間と、人間でないものとの交わりを描いていくことだけは間違いなさそう。
とはいえ、考察せずにはいられなかったので、色々調べました。

そもそも『虚構』とは
虚構とは、「実際とは異なる作り話=フィクション」のこと。
つまり、虚構推理とは「実際とは異なる推理をすること」や「実際とは異なる物語を推理すること」のどちらかではないか。要するに、「虚構」が推理にかかっているのか、物語にかかっているのか、といった違い。
前者の場合、1巻の時点でそれらしき描写がありました。九朗が琴子の正体を探るために図書館によって、それを待ち伏せていた琴子。ここでなぜ自分がここにいることがわかったのか尋ねる九朗に対して、琴子はちょっとした推理を披露します。しかし、実際は、ただ妖怪仲間に九朗の居場所を聞いただけだった笑わけですが、これを見たとき「え? 虚構推理ってそういうこと?」と思いました。

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©虚構推理 城平京/片瀬茶柴

ただ、個人的には後者であることを希望します。例えば、琴子が話した内容が実は虚構で、九朗がそれを推理して、「知恵の神」とはなんなのかの真相を暴いていくといった展開。
「知恵の神」という言葉もまだ概念的な話で上がっているだけで、具体的な話に持ち込まれていないので、可能性はあるのではないかと考えました。

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©虚構推理 城平京/片瀬茶柴

以上、虚構推理を読んだ感想とタイトルの考察でした。1巻を読んでの感想の結論としては、琴子と紗季さんの絡みが今後楽しみなのと、紗季さんもっと出てくれ(二回目)