
「Fate/stay night[HF]」第3章の公開が、2020/8/15(土)からスタート!
コロナのせいで長いこと待つことになりましたが、ようやく見れるのが嬉しい...。
今日は映画を見てきた感想記事です。
※以降、盛大なネタバレになりますので、ご注意ください!!
第2章の振り返り
第2章までで、桜は「聖杯の器」として、
多くの人間を食し(殺し)生きながらえてきました。
その在り方・生き方はいうまでもなく"正義の味方"にとって敵。
万人を守ると目的のもと動いていた衛宮切嗣、
そしてそんな男に憧れて彼のようになりたいと思っていた衛宮士郎にとっては。
しかし、桜と触れ合っていくうちに、主人公である士郎の目的は、
「好きな女の子(桜)を守るための正義の味方になる」
に変わっていました。
桜が世界に危機を脅かす存在と知ってから、彼は逡巡を繰り返し、一度は桜を殺すことも考えました。
しかし、彼にそれを実現することはできませんでした。
桜は自分自身の存在が悪であることも知りつつ、
「好きな男の子(士郎)とただ一緒に居たい」
という一人の少女のささやかな願いから、
そして死ぬことへの恐怖から生き続けることを望んでいました。
桜がライダーに託した最後の命令。
「衛宮士郎を守ること」
そんな命令を受けて、3章ではライダーが大活躍します。
具体的にはぜひ劇場で確認してほしいところですが、
掻い摘んで3章の見どころも話していくので、そこでも少し触れます。
3章の見どころ
個人的に3章の見どころは大きく3つ。
- 宝具対決! ライダーVSセイバーオルタ
- 黒桜の正体と、黒桜VS凛
- お互いの信念のもと戦う、士郎VS言峰綺礼
宝具対決! ライダーVSセイバーオルタ
シンジに使役されていたときには力を発揮できなかったライダーですが、
本来の力は「石化の魔眼」に加えて、白き英馬「ベルレフォーン」を操る騎乗士。
士郎の投影の力とライダーの宝具を合わせて、やっとセイバーオルタを倒しましたが、オルタ化が解けたセイバーの「あ...士郎」が...。
少しだけ垣間見えた純粋で無垢な少女のようなアルトリアさんに対して、
辛そうにしながら刃を突き立てた士郎。
(´;ω;`)
黒桜VS凛
一方、凛は「黒聖杯」と化した桜と対峙します。
桜は凛に対して色々な部分で劣等感や嫉妬を持っていて、
黒聖杯との融合で、その負の感情が爆発してしまったみたいです。
何よりも「何故自分がここまで不幸でなければならないのか」
そんな負の感情が、黒聖杯の呪いを自重させてしまっています...😢
黒聖杯の呪いとは
桜を蝕む黒聖杯。
その正体は、第三次聖杯戦争において、
「この世全ての悪」を体現したアヴェンジャー「アンリマユ」を吸収した際に、
「全人類を呪い殺す」という願望を受けて悪い方向に成長を遂げた存在。
その黒聖杯の一部を爺ちゃんに植え付けられた桜は、
黒聖杯の呪いを受けて、一般人であれば耐えられず破滅するところを、
魔術の強い才のおかげで受肉(融合)可能な器として悪い意味で成長。
それが「黒桜」誕生の由来。
しかし、凛が桜のことを大事に想っていたことを目の当たりにして、
桜は自分自身の愚かさに気付き自我を取り戻すところが泣けます。
自我を取り戻した桜を連れ戻そうとする士郎ですが、
実の姉である凛を傷付け、好きな男である士郎をも危ない目に合わせた女、間桐桜。
そんなことを考えて「自分の居場所はもう無い」と桜は自分を責め続けます。
しかし、士郎は最後まで桜を救い出すことを諦めず、
手に取ったのは投影したルールブレイカー(マスター・サーバントとの絶対契約などを含む繋がりを断ち切る宝具)。
黒聖杯「アンリマユ」はサーバントでもあるため、
サーバントと融合してしまった桜から、アンリマユを引き剥がす方法として、
彼女にルールブレイカーを突き立てることが最大の救出方法だったということでしょう。
見事作戦は成功、桜からアンリマユを引きはがし、士郎は桜を救い出しました。
お互いの信念のもと戦う、士郎VS言峰綺礼
そのままアンリマユを消滅させようと進む士郎。
しかし、そこに待っていたのは言峰綺礼でした。
綺麗は「アンリマユ」が産み落とされることを望みますが、
士郎は「アンリマユ」を誕生させてはいけないと、意見が食い違います。
男と男の意見が分かれた時にやることといえば、決闘しかありません。
拳と拳をぶつけ合い、最後は士郎が勝利を収めますが、
綺麗の在り方も歪ながら芯の通っているものでなんか納得してしまいました。
その他見どころ満載な件について
3つの見どころ以外にも沢山あるのですが、詰め込まれすぎてて、全部をまとめきれない/(^o^)\
召喚されてからオルタ化してもなお、
最後までイリヤを守るために動こうとし続けたバーサーカーのヘラクレス...。
アンリマユを封じ込めるため、白聖杯として自らを犠牲に動いたイリヤ...。
そして、イリヤは"姉"として、死ぬ寸前の"弟"の士郎の魂を
「天の杯(ヘヴンズフィール)」の魔法によって現世に繋ぎ止め、
人形に士郎の魂を入れることで、擬似的に士郎を呼び戻す、
という終わりもなんかもう凄すぎて言葉にならない...。
ここの士郎復活のシーンですが、じっくり見ないと「なんで復活したの?」と疑問を持つ人もいると思います。
凛と桜が世界中を回っていた時の終盤に赤髪の女性が登場しましたが、
蒼崎橙子という人形師です。
詳しくは「空の境界」を見てほしいのですが、
彼女の登場がイコール士郎が本人に限りなく近い人形であることを想起させます。
色々なものを犠牲に、
桜、凛、ライダー、そして生まれ変わった士郎はこれからの日常を生きていくこと、
そしてそれはただ生きるのではなく、これまでの業を背負い、
それを含めて幸せになることを目指して。
最後に
「Fate/stay night」は、「"正義の味方"とはなんなのか」
が作品の根幹にあたる重要なテーマになっています。
[Heaven's feel]では、
後輩である少女「間桐桜」のための"正義の味方"になることを選んだ、
主人公「衛宮士郎」の決断とその結末を全3章にわたって描いてくれました。
第2章のアーチャーと士郎のワンシーン。
アーチャー「お前が信念を守るのならそれでいい。結末は見えている。だが違う道を選ぶのなら未来はない。何もかも失うことになるぞ」
Fateの原作をプレイしたことがない人は、
映画を見る前にこのシーンは何度も見返して、
第3章の結末をどう迎えるのか見守るとよいでしょう。
そしてなによりもHFのポイントは、
士郎が一番人間らしくあり続けたことと、一番男らしく振る舞い続けたこと。
正直これまでの「Fate」と「UBW」では偽善者としての立場にいる士郎の要素が強く、あまり好きになれないところもありましたが、
「HF」では偽善者要素があまり無く、人間味溢れる主人公の姿がそこにあります。
HFを見ることで、士郎のことを好きになる人も増えるのではないでしょうか。
いや〜ほんとにFateって作品はすごい!!
もう感無量でファンとしていれることがすでに嬉しい!
こんな素晴らしい作品を作ってくれた奈須きのこ&武内崇コンビ、原作のTYPEMOON、アニメ制作のufotable、関係者各位に、あっぱれ!!
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