2020年(2019年度)のセンター試験をもって、センター試験制度が撤廃となります。
せっかくなので、この機会にセンター試験や大学入試試験の過去にあったネタ系試験について少し振り返ってみようと思います。
「ムーミンの舞台は?」
ノルウェーとフィンランドを舞台にしたアニメと言語の組み合わせを問う問題。
2017年度の「センター地理」にて出題されました。
答えは②なのですが、正直ムーミン世代ではない受験者からしたら難しかったのではないでしょうか。
ムーミンの原作者であるトーベ・ヤンソンの出身地がフィンランド。
そのために答えは「ムーミン」を選ぶことが正解なのですが、これも賛否両論ありました。
なぜなら、「ムーミン」の舞台であるムーミン谷がどこの国かは原作では明示されていないからです。
「原作者の出身地だから」という理由で、正解を「ムーミン」としたことは如何なものかと、当時有識者からは言われていました
とはいえ、フィンランドにはムーミンファンのための観光スポットがありますし、あながち間違いとも言えないですね(^^;
「ムーミンワールド」というテーマパークもありますし、ツアーでは人気も高いそうです。
「ジョジョの奇妙な冒険の舞台は?」
実はセンター試験に限らず、マンガやアニメをネタにした出題は過去にありました。
2015年度前期の国士舘大学の地理。
荒木飛呂彦先生のマンガ『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』を使っていました。
本作が、敵であるDIOのいるエジプトに向かうために、
日本~エジプトまでの渡航をしていることを利用して、
ジョースター一行が旅で辿ったルートを元に、様々な文化・風俗の問題を出題していました笑。
ジョースター一行が不時着した「香港」周辺の食文化について正しく述べた説明文を4択から選ばせたり、超えた砂漠と辿り着いた内海を選ばせたり...笑。
何が目的なのか
これらの一般的な問題とは少し異なる問題を作る人たちの目的はなんなのでしょうか。
それは「様々な方面に対してアンテナを張ることが大事」ということかと。
マンガやアニメなどの一般的には娯楽と思われるものも、
作るにあたって、世界の風習・風俗、地理的側面を参考に作っているものもあります。
それらを見るときに、
「作中のこの背景は〇〇だな」や
「作者は△△が好きだから、作中で△△の描写を入れたんだな」
といった観点も持ちながらコンテンツを楽しむと良いということを、
勉強ばかりになりがちな学生たちに伝えたかったのではないかと思います。
最後に
色々振り返りましたが、私も同じ立場なら、似たような問題作るかも...笑。
そして、マンガ・アニメはただの娯楽としてだけではなく学びにも繋がるんだ、ということを改めて実感しました。
これらのコンテンツに差別的な偏見を抱いている人は、ぜひ考え直してほしいですね。
では今日はこのへんで。
センター試験や大学入試を受験する人は頑張ってくださいノシ